新年の幸せを祈ってWish you a happy new year
今年最後の陶墨画に込められた祈り
来年(令和5年)の干支「癸卯(みずのと・う)」は、その発祥である古来中国の伝承によると、
「厳しい冬の寒気が緩み、希望が萌芽する春の始まり」を意味していると言われています。
また、卯は「飛躍」「豊穣」「平和」の象徴とされています。
新年を迎えるにあたり、
「混迷する時代を乗り越え、希望に満ちた飛躍の一年となりますように。
そして、幸福と安寧が未来永劫に続きますように」
という祈りを込め、西元祐貴が2枚の陶墨画を描きました。
そして、雪が降りしきる福井県のアトリエで、ゆっくりと窯の熱を冷まし、今年最後の作品が生まれました。


2つの月と卯
今作のモチーフは、2種類の月「新月」「満月」と、2023年の干支である「卯」。
新月は、物事の始まりを司ります。穢れを祓い、新たな一歩を決断する時です。
一方、満月は、豊穣を司ります。地道な歩みが結実し、喜びと感謝に満ちる時です。
この2つの月と、希望を胸に跳躍する卯の姿を、それぞれ画法を使い分けて描きました。
新たな始まりと、未来永劫の幸福
仕上がりを想像し、緻密に計算しながら泥の釉薬を何度も塗り重ねて描く陶墨画は、人の技と火・水・土・風とのコラボレーション。
その美しさは、半永久的に色あせることはありません。
新たな年の始まりに抱く人の想いが、未来永劫の幸福へとつながりますように。そんな祈りが込められた2つの作品を、ぜひ手に取って、体感していただければ幸いです。


期間限定ご予約のご案内
<ご予約受付期間>
2022年12月20日(火) 〜
2023年1月5日(木) AM10:00
お届け予定:1月下旬頃
西元祐貴が祈りを込めた2点の陶墨画を、期間限定でご予約受付いたします。


西元祐貴からの
メッセージMessage from Yu-ki Nishimoto
2023年の干支は「卯」ということで、
月夜に跳躍する兎の作品を
描かせていただきました。
月にウサギの模様が見える
この日本に生まれて、
当たり前のように眺めてきた月ですが、
海外から眺めると髑髏に見えたり、
蟹に見えたりするそうです。
同じ月なのに、世界の視点から見れば、
違うものになります。
穿ってみると、
私たちが正義だと思っていることも、
他の国からすればそれは
もう一つの正義であるということ。
それぞれが、正しい選択を
しているつもりで
行動しているということを、
認め合える世の中でありたいと願います。
2023年の私の作品テーマに
「正円の月」があります。
あらゆる作品に月を入れる予定です。
しかし、それを月と見るか、太陽と見るか、
スポットライトと見るか、穴と見るか。
ご覧いただいた皆様のイメージに
委ねようと思っています。
描いた兎は、月の中から飛び出し、
地に降り立った跳卯(ちょうう)。
干支でいう卯の意味は、
「これまでの努力が実る」や
「門を開け外に出る」や
「飛躍の年になる」などがあります。
皆様の一年が、
跳躍と躍動の年になりますようにと、
祈りを込めて描きました。
ぜひ、お手元でご鑑賞いただければ幸いです。